今、年齢にかかわらず、お金のリテラシーが求められています。筆者はファイナンシャルプランナーとして多くの相談をおうけしておりますが、みなさん口を揃えて、「お金の知識をもっと早くに身につけていたらよかった」とおっしゃいます。
でもお金って毎日使っているものですし、お金のこと、私たちはよく知っているはずなのに、なぜあえて「お金のリテラシー」が必要なのでしょうか?今回はお金の教養を身につけなければならない具体的な理由を3つご紹介したいと思います。

みなさんは給与明細をよくご覧になっているでしょうか?

給与の額面から、所得税、住民税、健康保険料、介護保険料、雇用保険料、厚生年金保険料が差し引かれていますね。この社会保険料ですが、毎年上がっているってご存知ですか?特に厚生年金保険料は10月の給与から負担額がアップしています。9月の給与明細と10月の給与明細を比べると、給与支給額は一緒でも手取りが少なくなっているはずです。厚生年金保険料の上昇は平成29年まで確実に行われることがすでに決まっています。

年収400万円くらいの方の場合、所得税率は5%です。また住民税は10%、社会保険料は約15%。つまり年収のうち30%程度は、受け取りと同時に目減りしているということになります。

残った70%で、数千万円以上にも及ぶ一生の家賃負担あるいは住宅ローンの支払いをし、お子さん一人につき1000万円以上の教育費を準備し、ますます長生きリスクが高まるなか老後資金を準備しなければなりません。

昔のように給与が毎年上がるわけではないのに、出て行くお金は増える一方。さらに消費税も上がっていく中、お金のやりくりに一層の知恵が必要なのです。

2013年問題ってご存知ですか?

2012年に定年を迎えた会社員さんは60歳から月々約10万円(平均的な会社員OBの年金額)の「特別支給の厚生年金」という名前の年金を受け取ることができました。しかし、2013年に60歳を迎える会社員さんは、この特別支給の厚生年金の受給開始が1年遅れ61歳からの支給となりました。つまり年齢が1歳違うだけで、1年分の年金額120万円、もらえる年金額が少ないのです。

会社員OBが定年後に無年金期間を経験する初めての年…
これが2013年問題です。

年齢による年金受給額の格差はこれだけではありません。昭和36年以降に生まれた方(女性は昭和41年以降に生まれた方)については、60歳前半期の特別支給の厚生年金が全くなくなり、65歳から老齢厚生年金と老齢基礎年金合わせて月17万円程度の年金を受給することになります。つまり、年齢がわずか数歳違うだけで、5年分の年金額600万円(年間120万円×5年分)、もらえる年金額が少なくなっているわけです。

さらに年金受給開始年齢が65歳から68歳、いや70歳に引き上げられようともしていますので、日本の社会保障が縮小されていることはよくご理解いただけることだと思います。

国の支えが少ないということは…
自助努力がより一層求められるということです。

アインシュタインが発見したと言われる「72の法則」というものがあります。
これは複利で運用した場合に元本が2倍になるまでの金利と時間を求めることができる法則です。

【72の法則 】  72 ÷ 金利 = 元本が2倍になるまでに必要な年数

例えば、金利が7.2%の複利の預金にお金を預けることができたとしましょう。
72÷7.2=10となり、およそ10年で100万円の元本なら200万円になることがわかります。

金利7.2%というのは、平成の初期に現実にあった金利です。その頃は100万円を預けると10年で200万円に、500万円を預けると10年で1000万円になった時代だったのです。
誰もが失敗なくお金を増やせる時代でした。

しかし時代はゼロ金利に。都市銀行の定期預金の金利は0.03%程度。72の法則に置き換えてみると、元本が2倍になるまで2400年もの歳月が必要となることがわかります。これでは、資産形成なんてとてもできませんね。

でも、ネット銀行を活用すると金利は一気に0.3%程度となり、お金の成長率も10倍になります。また債券や株式などといったことも勉強していけば、3%、4%台でお金を成長させることも決してありえないことではなくなるのです。

金利を理解する、金融商品を理解することでお金の成長率が大きく変わってくる。お金の知識がある人はお金を成長させ、お金の知識がない人は、お金がどんどん目減りする、これは紛れもない事実なのです。

これらが、金融リテラシーが必要な3つの理由です。
思い当たること、ありませんか?

お金のリテラシーをもう少し具体的にお話をすると、「お金の稼ぎ方、使い方、殖やし方の知恵」だと筆者は考えています。今の時代、ただ真面目に会社勤めをし、家庭をもち子供を育て、健やかな老後を迎えるのが非常に難しくなっています。親の代の生き方をモデルケースにできない…それが現代です。

そのためには何をしたらよいのか?
明白ですよね。「お金のリテラシーの取得」、学びが必要です。とはいっても、何から始めたらよいかわからないという場合は、興味のある分野のマネーセミナーなどから参加してみることをオススメします。